劇団PAOについては、このホームペジでも過去2回紹介掲載しましたので覚えておられるかもしれません。

http://kozu5.my.coocan.jp/KozuHomePage4/KozuHomePage3/public_html/hiroba-11/11.06.21noguchi.html　交遊の広場⑪643

http://kozu5.my.coocan.jp/KozuHomePage4/KozuHomePage3/public_html/kigaru-10/12.05.18noguchi.html　気軽に一言⑩398

加藤栄一先生の娘さんのお一人　田井順子さんが名古屋を拠点としてやっておられる劇団です。久しぶりでご主人の田井順三様からご招待いただいて、11月9日くしくも高津5期同窓会の帰りに名古屋によって見せていただきました。同窓会の帰り歯科医院をもしておられる額田さんは、「加藤先生ご一家の歯の面倒を見たよ。庭でとれたイチゴをいただいたことがあるなー」と懐かしがっていました

今回の演劇は、ご自宅の演劇アトリエをそのまま舞台とされたミニシアターです。

田井順三さんの「スピリトさん」と娘さんの石垣帆乃香さんの「ばーば」の二人芝居です。ところが、驚くべきことに劇空間では二人ではないのです。少なくとも、モモという5歳の孫とその母親がテレビ電話の向こうにいて、活発に対話します、スピリトさんにいたっては宮沢賢治の言う「あらゆる透明な幽霊の複合体」というわけで、大変にぎやかな劇空間が現前します。孫のモモは、離れて一人暮らしの「ばーば」を気遣いますが、「ばーば」は見えないスピリトさんがいつも付いているから大丈夫といいます。　この二組の心温まる会話にほっこりした時間を過ごしました。

いつもながらPAO劇団の劇で、何か大切なものに気付かされてきます。今回もそうでした。

キリスト教でいう三位一体の父と子と聖霊のうち、聖霊はラテン語で「サンクト・スピリタス」ですから、「スピリトさん」に近いですね。聖霊は長い間私には謎でした。最近ようやく、それは宇宙の始まりからずっと、そして今も流れ続ける、いのちの波、ベルクソンの言うエランビタール、物理学者の言う宇宙の意識の波、なのだと理解するようになりました。今回スピリトさんを見ている間に、ひとが精神だけになって5次元の世界に飛び出すとき、スピリトさんのように、この宇宙のいのちの波に合流するのだと、はっと気づきました。いのちの波は純粋に物理的なものから、今や大勢のひとのいのちが加勢するヒューマンな流れにもなっているのです。

イエスという人は、この宇宙のいのちの波に書かれたメッセージを、初めて人間の言葉に表し我々に伝えてくれた人。そして死んで復活されたとき、パウロが言うように人間の永遠のいのちの初穂になられた、そしてこのいのちの波に合流されることをお示しになったのだ。こんなメッセージを人知れず受け取ったのです。ありがたかったです。

いつも何か大切なことを劇を通じて発信されてきた劇団PAOですが、田井順子さんは昨年から間質性肺炎で苦しんでおられます。酸素ボンベを引きづりながら動き、今回の公演を成功させられました。何とか健康を取り戻され、来年も公演がありますように祈っています。

前にも紹介しましたが、この劇団をサポートする仕組みとしてPAOエンジェルがあります。個人賛助会員は1口2500円です。振替口座は次の通りです。

郵便口座00860-8-119371　PAO COMPANY

報告　野口幹夫