先日のご投稿では左手で一字ずつ打っておられるとのこと、これほど長い原稿を打つのにきっと時間がかかったと察します。それと早々にご感想を頂き、７０年も昔のことなのに、まるで昨日のように当時の電話事情など語って頂きました。

　上宮もそうですが、私の出た帝塚山も当時は男子校でしたから、国語の時間に憧れの女生徒が伊勢物語で「むかし、男ありけり」と読まされる「男」のくだりで胸が騒いだものです。

 

　前田校長が「現在は醜い、しかし過去は美しい」とおっしゃった言葉を、このたび、野口さんのご好意で投稿させて頂き改めて噛み締めております。

　高津高校１Ｇの短かかった１年間の思い出は、その後７０年近くたった今でも、校舎や教室や広かったグラウンドが、まるで手の上のゴムまりのように匂い、はじけます。

　手続きが遅れて、２年生１学期末まで誰にも言えず在籍しましたが、長谷川弘次さんが昭和２６年（１９５１年）初夏に、中庭で高津高校生最後の写真を撮ってくれました。修学旅行に行けなかった私の一生の宝物です。