今夕のニュースで ドナルド・キーンさんが亡くなられたことを知った。太平洋戦争で日本語通訳を勤めたことから始まって、徒然草や川端康成らの小説を翻訳し、日本国籍も得て日本文化をこよなく愛した超一流の文化人だった。少し若いロバート・キャンベルさんもキーンさんと並ぶ人で、お二人の交流はさほど長くなかったとは意外であるが、キーンさんの「こころ」を継ぐ方がおられてよかったと思う。

 

この機会に 昨年6月HPに寄せた拙稿「近頃思うこと」にある次の一項と、併せて岩波・図書833号の巻頭エッセイ「雨」をご一読いただきたい。

 

粋人の雨　先日、丸善で岩波の「図書」6月号をもらってきた。表紙を捲ると、ドナルド・キーンのエッセイ『雨』があり、氏の感性で梅雨がお気に入り、さすがと思った。キーンさんは戌年で私よりひと回り年長のすごい人である。