０３．０９．０５

　　　　　　　田原　総一朗氏　の講演を聞きました

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　石　原　靖　造　

講演は例のとぼけた口調で始まりました。

“今日勉強会があり小泉さんと言う人に会ってきました。小泉さんって

誰だかご存知ですよね。”

9月2日　田原総一朗氏の“時代をよむ”と題する話を聞いてきました。

興味を持って聞きましたので要旨をまとめてみました。お暇な時にご自

身の読み筋に照らして一読願えれば幸いです。

<要　旨>

小泉さんは何もしないのに景気は少し上向いてきており、来年夏頃ま

では続きそう。株価も少し上がるだろう。理由は二つ。

　１）                農業、中小企業、地方の地場産業＝公共事業は今まで

景気が悪くなればその都度政府が何とかしてくれたが、小泉内閣は何

もしてくれない。実際は何かしたくても金利はゼロ、減税は限界、これ

以上財政出動（借金）は無理なので何も出来ない。

そこで政治に頼れないと分かった人達は自分で頑張るしか無いと自立

に目覚めてきており、この胎動が景気を押し上げている。

２）　　ブッシュ大統領は来年秋の選挙で親父の果せなかった再選目

指して減税、財政出動など何でもあり。これでアメリカ景気は良くなり、

日本も潤う。

それから先は如何なるか？

　　＊日本ではこの新たな自立の方向を政府が投資や規制緩和で育

　　　　　成する事ができるか？

　　 ＊ 銀行から金が流れるように金融システムを確立できるか？

     ＊ 皆お金は持ってるのに買うものが無いのは企業側の責任である。

            果たして買ってもらえる商品を作れるか？

      ＊ 年金・医療制度など老後の不安を無くし、安心してお金を使っても

　　　　　らえるか？

以上諸点に懸かっている。

アメリカ側の問題として、ブッシュ政権は９．１１でテロとの戦争を宣言し、

アフガン侵攻、悪の枢軸発言で中間選挙を乗り切った。

次はロードマップでイスラエル/パレスチナの和平を達成出来れば選挙は

勝てる。その為にパレスチナに援助し続けていたイラクを許す事が出来ず

叩いてしまった。其の後アルカイダの潜入、テロ発生で苦戦を強いられてい

る。

今後はアメリカの関与を徹底的に嫌うイスラム原理主義との戦いに如何

に対処出来るか？これがうまくいかないと再選は難しくなる。

この外、日本の政局に関しては、小泉さん以外では菅・小沢の民主党に

総選挙で勝てない。政権固執のために村山さんまで担いだ自民党の事

だから選挙に負けるような選択はしないと思う。

概略以上ですが証券会社主催でしたので、多少提灯点けたきらいがあ

ることは割り引いて下さい。果たして皆さんの読み筋と何処が如何違った

でしょうか？何かのお役に立てば幸いです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2003年9月4日